key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

心あらわれる少年の話

金子さんの周囲がいまごたごたしているらしくて、毎日様子を聞いている。
別に金子さんに何かあったわけではなく、金子さんの一番の仲良しの子が、KYな男子に「死ねばいいのに」と言われたとかで、それから学校に来ないのだそうだ。クラスのみんなの前で言われたこともあって、先生の耳にも入り、KY男子は説教も食らったそうなんだけど、言われた子はずっと休みつづけているとか。その子は転校生の金子さんが一番始めに仲良くなった子なのです。金子さんは今では他にも友達がいるんだけど、やっぱり一番大切な友達と言うことで、毎日朝か帰りに様子を見に行ってるのです。
それで、金子さんとその女の子(仮にCちゃんとする)ともう一人の男の子で、クラス内のある仕事を分担し合っているようなんだけど、「心あらわれる少年」とは、その同じグループにいる男の子のことです。
そもそも仕事分担で、金子さん:Cちゃん:彼=1:1:2となっていて、自主的に仕事かぶってくれてるらしいのに、まず感心したんだけど、Cちゃんが休んでいるのを心配して「金子さん、一緒にCちゃんのところに遊びに行ってこよう。様子見てこよう」と誘ってきたらしい。しかも段取り完璧にやってきたときいて、日頃いかに仕事から逃れるかしか考えていない男どもにばかりお目にかかってきた私は、なんだか感動してしまった。こういうときに、「Cが学校こねーから、仕事増えた。ウザい」とかいう輩もいるわけだけど、彼は一言も文句を言わないばかりか、心からCちゃんを心配している様子。「すっごいいいひとじゃん!(→大人として駄目な言葉遣い)」と金子さんに言うと、金子さんも「そう。彼、ほんとにすごくいいひとなんだよ!」と力一杯同意してました。そういう男の子はきっと美少年に違いない(偏見)とか。ほんと、余計なことまで考えてしまった。
担任の先生も言われていたんだけど、金子さんのクラスの子は優しい子が多くて、金子さんも以前より学校がすごく楽しくなったようだった。それだけに卒業前のこのゴタゴタは残念なんだけど。
二人は今度の水曜日にCちゃんのところへ遊びに行くそうです。