key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

 通りかかった大通公園では、もう雪祭りの骨組みが始まっていました。
 今年は雪には困らないだろうな。

 昨日は吉村作治氏の講演がありました。
 エジプトのスライドとか見せて貰ったり、生い立ちについての話を聞いたり。昨年初めに発掘したミイラとか現在復元中の船のこととか。「エジプトの博物館に展示される前に、2年間掛けて日本中をまわるので、是非来て下さい」と言うことでした。発掘された未盗掘(=未開封)のミイラとか、世界に二つくらいしかない遺品の指輪とか。
 一応同業者対象の研究会の企画その一なのですが、どうみても一般の方もちらほら。帰り道で同僚に会いましたが、妻同伴でした。2400人(+α)集まったそうです。
 吉村氏は、一昨日までエジプトにいたと言うことでしたが。
 昨秋からエジプトに行っていて、あともう10日ぐらい作業期間があるけど、もしかすると今回はなにも出ないかも知れないということでした。
 もしかするとなにも出ないかも知れない作業に年間一千万円の予算をつけて貰うからには、(お金がそれで足りるとは限らないし)営業活動が欠かせないのだよな、と、思いつつ話を聞いていました。実際その一千万円を「無駄だ。カットしろ」と言う人も結構多いんじゃないかと思う。「研究は楽しければいい」というのは、先日読んだ小説の中の台詞だったか。
 「それをすることでなにが生み出されるのか」ということをはっきりと意思表示することが常に求められているように思う。「なにが出てくるかはっきりわからないもの」「それがわかったからと言って、目に見えるメリットがなさそうなもの」を、「遊び」として、その価値を認めないことは結構多いのではないか。ある種の人にとって見れば「遊び」でしかないものの意義や、そこから生み出されるものの意義を深く理解する人は少なく、自分の好きな学問や研究をするために、こういう営業活動(言葉を換えれば啓蒙活動か)をしなければならないというのは、「致し方ない」とはいえ、嫌な人も多いんだろうな、と感じた。アピールの得意な人なら、おそらく研究者ではなくて、他のことをしているだろうし。
 あとは「死」の捉え方の話とか、「失敗は普遍的だが、成功は特殊だ」という話など。

 今日は石原千秋氏の講演があります。
 S大の先生だったと思っていたのに、いつの間にW大に移っていたんだろうか……。