key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

化物語を見ました。

金子さんが4話あたりから最終回までを録画していたので、今日流し見した。
作っているのは絶望先生やっていたプロで、監督も同じなので、まあなんとなくあんな感じです。旧字をつかったり、写真画像つかったりいろいろするあたりとか、これは監督の持ち味なのか、それともプロダクションのなになのか。そして、最終回が近づくにつれて、絵が減っていくのは演出なのかなんなのか。そのあたりは深く考えるべきではないよな、と思う反面、「DVDだとどうなっているんだろう、見てみたいなぁ」と考えたりしていました。オープニングを時々作り替えたりするあたり、切羽詰まっても遊び心は忘れないのだなぁと感心したり。
例によって原作は読んでいないので、なんなのですが、とりあえず最終回まで見て、男の子向けの物語は、今少女マンガにおける乙女ちっく漫画流行期のようなものが来ているのかなぁと思いました。
と、書いてもおそらくよく伝わらないような気がするんだけど。
何と言ったらいいんでしょう。男の子が「弱い自分を隠さない」というか、「よわっちくてわりに駄目な僕だけど、出来る彼女がそんな僕を肯定して受け入れてくれるよ」という話なのかなぁと思ったのでした。
ただ、この話の主人公阿良々木くんて、特殊能力の持ち主で不死身であるらしく、アホ毛をたてたり曲げたりして情けない風情にもかかわらず(そして結構酷い目に遭うにもかかわらず)、いろんな女の子に頼られたりして、彼女たちのために頑張っちゃったりする。だから助けられる彼女たちにとっては、阿良々木くんは「普段情けなくても、いざというときに自分のために頑張ってくれるヒーロー」なんだよね。そしてその彼女たちは、わりにハイクラ*1な女の子たち。
相対的に見ると特に目だつわけでもなく、みんなのヒーローにはなれない、どちらかというと情けない僕だけど、自分にとって特別な女の子のためには、頑張るよ、と。そんな話に見えました。だいたい阿良々木くん、いつも忍野(?うろおぼえ)さんに相談しているし。一人で物事解決できないあたりがヒーローとしては失格じゃないかと思いました。
この「ハイクラスな女子と中流ぽい男子」という組み合わせが、「ありきたりな女子と王子様的な男子」というかつての少女漫画パターンと重なって見えたのかも知れません。

*1:すごく勉強が出来たり、運動が出来たり、可愛かったり。唯一すごく内向的な女の子が出てくるんだが、その子も他の男の子から告白され、恨みを受ける位だから、少なくとも負け組ではないだろう。