key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

やるせないはなし。

ついこの間聞いた話なんだけど、思い出すたびにモヤモヤするし、忘れられないので、記録しておく。


仕事中に応対していた相手が興奮し、暴れ出して、その人を殴ったり蹴ったりしたことがあったという。
その時にはかなり酷くやられて、次の日には起き上がれなくなってしまったという。全治一週間とか、直るまで少し長くかかる怪我になってしまった。
仕事中のことだと言うことで、なんとか労災の扱いにはなって、結局加害者に治療費を負担してもらうことになったようなのだが、その交渉を雇用者などを挟まず、加害者と個人的に折衝して払ってもらってくれ、ということになったとか。
実は加害者自身にもその家族にも、ちょっとした事情があり、その人はかなり酷いけがを負ったにもかかわらず、結局加害者に治療費を請求することが出来なかった。
請求したところで、支払うべきお金は先方にないのも知っていたし、また、その加害者との関係は仕事上断つことも出来ないものだったので、仕事のことを考えたら、請求を取りやめざるを得なかったようだ。
こういう話は時々聞こえてくる。
職名から命の危険を感じ取ることはたぶん難しい仕事なのだが、よくよく考えると、いつ上記のように殴られたり、刺されたり、食べ物に薬物とか仕込まれたり、爆弾で吹き飛ばされるようなことがあってもおかしくない、そんな危険と常に隣り合わせなのだった。
仕事中に殴られるって、なんなんだ、と思う。
そんな仕事が普通あるか。暴行を受けることを含む仕事ってなんだ。それで保証がないって、いったいどういうことだ。
こういう話を聞いて、何となく身体から力が抜けていくのは、上記のようなことに加えて、ただ「その仕事をしている人」というだけで、暴行したり、斬りつけたり、薬物仕込んでもかまわないと思っている人が少なからずいると言うことを、私が知っているからなんだろうなぁと思う。
そんで一番嫌になるのは、↑の話の当事者に私がいつなるかもわからない、そういうかなり身近な話だと言うことなのかもしれないなぁ。