『愛の深さは膝くらい』
- 作者: 依田沙江美
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2008/03/29
- メディア: コミック
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これは『かみなりソーダ』の系列なんですね。受けのタイプがよく似てる。やんちゃツンデレ系。依田さんはお馬鹿受はもう飽きたと言うことなんだろうか。私は個人的にはやっぱり『真夜中』シリーズの昇が一番好きなので、お馬鹿受よりはこっちの方が好きなんだけど。
依田さんが今ひとつメジャーになりきれないのは、作品の完成度がいまいちというか、微妙に散漫な感じが読後に残るからじゃないかと思うのですが、いつもネームの中にきらりと光る一節みたいなものがあって、そこに引きつけられて次を読んでしまうような気がしています。ただ、そのネームの中にも、妙に文学的すぎる表現で、逆に浮いてしまうものもあるのですが。
今回非常にぎょっとさせられたのは、「この子の汗はどんな味がするだろう」というものでした。
これは、「わかってる人の言葉」なんですよね。人の汗の味を知っている人の言葉。
あと、これ年の差カップルなんだけど、年上の攻めである石倉先生が、「そうか俺がもう子供じゃないんだな」と思う場面があるのですが、この「俺がもう子供じゃない」というのがなかなかぐっと来ました。受けの坂下君の「エロくなるな バーカ!!」というのもなかなか楽しかったのですが。
さて来月は無事に『よるべなき男』が出るのでしょうか。
そして、『美しく燃える森』はいったい……。←禁句。