『日本語の文法』その他
- 作者: 大野晋
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1988/05
- メディア: ハードカバー
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もうこれ古い本だから絶版になってるかも。でもこれは古典文法、特に助動詞のニュアンスを理解するためにはなかなかよい本だったと思う。まあ、大野晋の本だから、大野文法なんだけど。
助動詞を覚えるのは高校低学年の段階だと思うんだけど、これは高校生が読んで役立つと言うよりは、文法を機械的に覚えて入試をこなし、国文でガシガシ古文を読むことになってしまったという文学部の大学生が読むといいんじゃないか。そう言う感じの本。
《補足》
大野晋についてもうすこしわかりやすいものを。
大野晋の一番よく知られた仕事はおそらく『岩波古語辞典』の編纂である。古語辞典を複数使う人はそういないと思うが、『岩波古語辞典』は動詞の見出し語設定が他辞書と全く異なるのが特徴*1。これは大野説に基づいているためのはず。
*1:他辞書ではラ変以外ウ段音の終止形を見出しにしているはずだが、岩波古語はイ段音連用形を見出しにしていたはず。今手元にないので記憶によるのだが