key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

『カーズ クロスロード』

PIXERでなにが好き?という話を先日家庭内でしていたのだけど、私の好きなのは、『モンスターズ・インク』『トイ・ストーリー』『カーズ』なんだよね。『カーズ』はとくに一作目が好きで、何度も見たんだけど、あの頃は若くて生意気盛りだったライトニング・マックィーンが、ついに現役を引退することになる、と言うのが『クロスロード』なんですけど。
業界のトップを走り続けてきた人が、自分の力の衰えを受け入れ、後進に道を譲り、トレーナーとして後進を育てる側にまわる。昔自分が先輩に育ててもらったように。というような話なんですけど。それで、マックィーンに見込まれることになるのが、マックィーンに憧れてレーサーの道を志すも挫折し、他の車のトレーナーをしていた女の子で、その子がマックィーンの現在のライバルであるハイテクな若造に最終的に勝つ、と言うのが今時で、また、「ポリコレ」ということが頭に浮かんでしまう。
まあ、それは置いておいて。
これまでブイブイいわせてきた人が、ふと力の衰えを感じつつも、それを自分で認められず悪あがきをする、というのは、私が緒方先生を書く上で割によく考えることなんです。
それと、今回金子さんと一緒に『クロスロード』見ながら、スケートのことを考えてしまったんだけど。
あの話の中ではヴィクトルもユーリも勇利もそれぞれに崖っぷちにいて、ヴィクトルは綺麗にフェイドアウトしようとして、勇利にそれを阻止されるし、勇利も綺麗にフェイドアウトするつもりで、ユーリとヴィクトルに阻止される形なんだけど、いつかはやはりまた、自分の中で区切りを付けなきゃならない時がくるんだよなぁ。これをカーズに当てはめると、トレーナーに徹するつもりのマックィーンに、「引退して自分の専任トレーナーになるのは許さない。一緒にレースに出ろ。トレーナーもやれ」というのが、勝生勇利なんだよな。勝生勇利、ほんとひどい……。
「自分が衰えた」ということを認めるというのは、とても辛いことだけど、そういうのとどうやって折り合いを付けるか、というのは人生の課題だよな、と、思いました。

あ、ちなみにWOWOWで字幕版を見ました。

それと、今更のようですが、今作の見所の一つは背景で、「実写との合成じゃねーの?」と何度も思ったくらいです。すごい。