今日お昼休みにニュースで栗本薫さんの死去を知りました。
あの、いちおうjuneの創刊とか人生の中で記憶にある世代なもので、いろいろ思うところはあります。
正直栗本薫さんの書かれた小説と私あまり相性がよくなかったんですけども(それでもやはりいくらか、というか探して読んだものもたくさんありますけれど)、中島梓さんのお仕事、なかでも特にjuneで連載されていた『小説道場』にはとても思い入れがあります。
大変な読書家で、「読んだ本の九割はクズ」とおっしゃったという噂*1も聞いていますが、どのようなものが小説であるか、書き散らして歪んだ文章のどこがどう直ると小説になるのかというのを非常にわかりやすく語れるということが、素晴らしいと思いました。
私が熱心に『小説道場』を読んでいたのは、文章を書くことから半ばリタイヤしていた時期で、時間が出来ていろいろさかんに書き始めた頃にはjune自体が危ないことになっており、結局投稿したりなどできませんでしたが、『小説道場』で自分の書いたものが批評されるようなことがあったら幸せだろうなぁなどと考えていたことはあります。まあ投稿したところで、象の墓場*2行きだったかも知れませんが。
もしあれがジャンル=耽美じゃなければ、小説を書くことを考えている多くの人に勧めたいと、本がほとんど流通していない現在になっても、わりに真剣に思っていたりします。
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