加速する小説

照柿(下) (講談社文庫)

昨日から下巻に突入。
『マークスの山』の時にも思ったんだけど、高村薫の小説は導入というか、舞台を整えるまでに結構時間がかかっている感じ。最初ゆっくり目で、徐々にスピードが上がる。一巻本の単行本なら、だいたい半分くらいかな、という辺りから面白くなってくる。ということは、文庫で上下に分けるのは微妙で、下手すると上巻がものすごくつまんなく感じて、投げ出す人もいるかも、とか思う。
それにしても合田はさぁ。佐野美保子のどこがいいの？
新聞記者の「色白むっちり」コメントに「それしかないのか」と思うと言うことは、色白むっちりではないところに惹かれたんだろうが。目の描写が多いと言うことは、やっぱ目に惹かれたと言うことなのかなぁ。
でも肉感的な女だよなぁ。『李歐』の主人公の奥さんを思い出す。
そう言えば、あの奥さんは確か教員だった。教科は忘れた。野田達夫の奥さんも中学校の教員（国語）だ。
そして男たちはもれなくいろいろに愛し合っていたりする。
この設定が好きなんだろうか……。