key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

意外なところでの出会い

高村薫の本 (宝島社文庫)

高村薫の本 (宝島社文庫)

高村薫のインタビューを読みたかったのと、今はもう読むことがほぼ不可能な七係シリーズ『東京クルージング』が漫画化されているので、「とりあえず、どんな話なのか知りたい」という気持ちで購入。
で、ですね。所詮別冊宝島なので、中身薄かったり、おもいきりネタバレだったり、誤植(×天歳→○天才とか。力が抜ける……orz)あったりするわけなんだが、それはまあ置いておいて、『東京クルージング』にとりあえず驚いた。そのとりとめない中身に、ではなく、その漫画家が思い切り知ってる人っぽかったから。
名前は別名だったけど、穴の空くほど読み返した同人誌の描き手の、独特のタッチをよもや間違えはしないと思うのだけど。作家さんにわざわざ確認することはしないけど。いや、最初から知っていて探したなら全然平気なんだけど、なんにも知らなかったし、絵を見て本当に驚いた。
この日記をご覧の方の中にも、すぐに心当たりがつきそうな方はおられると思うので、興味を持った方は書店でご覧になってみてください。
羽海野チカさんも、高村小説の登場人物イラストとか、描かれています。


で、この本を読んで良かったことは、収録されているインタビューから、高村薫は「動機のない小説」*1を書こうとしていたということがわかったことでした。

*1:動機のない事件の起こる小説と言った方がわかりやすいだろうか。『東京クルージング』もこの系譜だと思えば、全然納得できる。