『日曜日に生まれた子供』

日曜日に生まれた子供 (ミリオンコミックス 37 CRAFT SERIES 27)

今日用事があって出かけた本屋でふらっと手に取った。
紺野さんのマンガ久しぶりに読んだ。非常に詩的で品がよく、適度な軽さ・重さのある良質なマンガであるなぁと以前と同じように思ったのだけど、どうも紺野さんのマンガは私には詩的に過ぎ、品がよすぎて微妙にジャストミートしないとも思ってしまった。この良質さは今市子さんなんかとたぶん同じような系列になるんだろうけど、紺野さんの方が後味あっさりというか、とても綺麗にまとまっていて、ただ「さわやかな風に吹かれた」印象が読後に残るだけのような感じも。
たぶんもう少しどろっとした所があって、生々しい熱を感じることが出来るような、心のどこかにひっかかるものの方が、私は好きなんだろうなぁ。
えーっと、この本は、どっちかというと初老男性好きの人におすすめかな。
初老の主人と若い執事、小学校の元担任と元教え子、森の番人と捨てられた子供、などなど。
どれも悪くないんだけど、もしかすると、初期に発行された、女子校もののイメージが強いからか、巻末に収録された女子校もののほうが紺野さんは向いているんじゃないかと思ったりもした。ほんわり百合ものというかなんというか。