key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

男と女

 あまり、こう、こなれていない考えについて書きます。

 少し前に寂しがりのわりにがさっとした対応をする女の子がいて、その子が突然のようにある男の子と急接近というか、仲良くしだしたことがあった。どうやら彼女に近いあたりの人たちは二人が付き合いだしたと思っていたらしく、だいぶん冷やかしたりもしていた。それを見て私も「そうなのかな。付き合いだしたのかな」と思っていた。
 その後その彼女に対して、その男の子との関係を尋ねてみたところ、「ただの仲の良い友達」ということだった。彼女はべつに誤魔化しているわけでもなく、精神的に幼いところもあって、男の子当人がどう思っていたのかはわからないけれど、本当にその男の子のことを「新しい楽しい友達」と思っていたようなんだけど、周囲はそれで全然収まらなくて、その反応に彼女はイラッとしていたようだった。「一緒に居てただ楽しいから遊んでるだけなのに、どうしてなのか」と半ギレされながら言われたんだけど、そのときに感じたのは、男の子と女の子がただ一緒にいるということの難しさだった。
 男の子と女の子が一緒に居ると、そこに恋愛が絡んでいるはずだと、思い込むようなところが世の中の一部にはあって、その関係を否定してもその当人の答えは受け入れられないことが多い。恋愛関係にあるのを誤魔化されているだけ、というように捉えることがある。
 別に、異性の友達がいても全然構わないわけで、↑のやりとりを彼女としたあとに、私は個人的には「まあ、当人が言うならそうなんだろうけど、そんな風に判断する(彼女たちの関係を恋愛だと判断する)人が多いのもわかる」と思った。要するに見分けがつかないので、ひとは自分の知ってる枠組みに収めて安心するわけだけど、そのときに「異性の友達」とするよりも「恋人同士」とする方がたぶん収まりがいいんだよな。「男と女が仲良くしていたら恋愛なのだ」みたいな。

 これはたぶん5年くらいまえのことで、しばらく忘れていたんだけど、このことを、私は先日の小室哲哉の引退会見の記事を読んでいたときに思い出したんです。
 もちろん本当のところはわからないけれど、看護師の彼女がもし男の人だったら、これってぜんぜん話題になっていなかったんだろうなって思うと、異性同士であるって本当に面倒くさいな、と思いました。自由な関係を結ぶことが社会的に許されていない。しんどい。

 そして申し訳ないことに、(男同士だとすると)BLとしては大変おいしいシチュエーションだよな、と言うことも考えました。すみません。

 余談なのですが、始めの話の彼女。
 その後同じ職場の既婚男性と恋愛関係に陥り、妊娠して、いわゆる略奪愛の末に結婚しました。小さな職場内はしっちゃかめっちゃかになり、男性はなんと自宅を持ったばかりだったのに、こんなことになってしまったために離婚、慰謝料として家は元パートナーに差し上げることになったようです。子供がいたので、養育費もつけて。
 私は彼女と別の職場だし、その事件があったという時は彼女とは音信が途絶えていたので、詳細はわからないのですが、彼女とても寂しい人で、本当に幼いところがあったので、もしかしたらその男につけいられたんじゃないの?と思うところもあります。男性の身内の縁が薄かったこともあって、そういうのに弱いところがあったんだよね……。