key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

 業務上、個人情報を取り扱うことが多いのだが、入力用のリストを見るに、いわゆる「キラキラ」系の名前が増えてきていて、「あ、もうこういう世代が大人になりつつあるのだな」と思うと同時に、「名前は誰にでもわかりやすくあるべき」という個人的な思いが強くなっていく。
 私も一応人の子の親であるので、大変な思いをして産んだ、かけがえのない自分の子供に、他の誰とも共有しないような特別な名前をつけたいという親の気持ちはわからないでもないのだが、あまりにも見慣れない字を使用したり、聞き慣れない音であった場合に、他の平凡な名前と間違われる確率が非常に高くなること、場合によっては、その名前の持ち主である子供自身も、学力に難のある場合、自分の名前の漢字を正しく書くことが出来ない、という可能性も出てくる、などと言うことは、考えておかなければならないのではないか。
 基本的に他人の名前など、みなどうでもよく考えているので、間違えた側も謝った直後にはもう忘れているか、あまりに珍しい場合には、ネタとして取り扱われることが多い。影でネタとして消費されていることに気付いて、傷つくのは何よりその名前の持ち主である子供であると思うと、親としては、周囲がまともに取り合わないことに対する怒りよりもまず、子供に肩身の狭い思いをさせて申し訳ないと思ってしまいそうだ。
 うちの子供は、浮くほど珍しくはないが、若干古風に聞こえる名前であるため、私の母などは、聴いた途端に「寿司やの名前みたい」などといい、思わず苦笑させられた。
 まあ、名前に最適解はない。