key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

あまちゃん最終日

 こんなに本気で見たのは、『カーネーション』以来だったな。
 私は、いつも出勤前に見ていくので、BSの最速放送を見ていたんだけど、直前枠でいまやっている『純情きらり』が凡庸に見えてきてしまった。
 あと、『純と愛』を見終わった後のむなしさとか、『梅ちゃん先生』を見ていた時の生ぬるい解せない感じを思い出した。


 トンネル内で被災して、後日電話でアキに「もう行けないよ」と言っていたユイが、今日は自分から、トンネルの向こうに「行こうよ」と行って、二人でトンネルを抜け、光のなかにかけてゆく。
 二人の立っていたホームの向こうには「その先へ」と開通予定が記載された横断幕があって、二人で、今日の「そのさきへ」かけてゆく、というわけだ。
 トンネルを抜けた次のシーンでは、いつもはアキが一人でかけてゆく堤防を、今日はユイとアキの二人で競争しながら走って行った。最初はアキが先を行っていたのを、途中からユイが追い越し、最後にはアキが春子の書いた地元を呪う言葉を踏みつけていく。
 笑顔にあふれ、前向きで、明るい、いい最終回でした。

 いろいろ苦笑する部分がないわけでもなかったんだけど、クドカンのドラマにある野暮ったさみたいなものとか、ふざけたようで人情味のあるところとか、後半ガンガン伏線回収して回るところが、すごく上手く働いていたんじゃないかなぁ。震災の後のところはだらけたような評も見たけど、そんな風にも思わなかったけど。15分×6日のサイクルは、もしかすると60分×10回(三ヶ月)よりもクドカンに合っているのかも。
 東京での撮影の際に震災のことを聞かれて一瞬素に戻ってしまうアキとか、GMTをどす黒い視線で見つめるユイとか、何気ない一言の台詞がすごく効いていたり、心に残る場面もたくさんあった。