key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

『恋と軍艦』

恋と軍艦(2) (講談社コミックスなかよし)

恋と軍艦(2) (講談社コミックスなかよし)

このマンガがなかよしに載っているということにどうしても違和感があって、「もしかしたらこれで完結かなー」と思いながら買ったら、しっかり巻末に次巻予告があって、続いていることがわかった。
入市アレクサンドルと町長の関係が明らかに怪しくて、最近の西さんのマンガでは珍しい。ひらひゅん以来の驚きかも。少女誌だから、わかりやすく見せているんだろうか。それにしても、なかよしの読者にこれをみて喜ぶ層がいるのだろうか?それとも西さんのファンの中心が、もうすでになかよし読者の母親になっていることを見越して、その方面からの購買をあおることを目的としているのか?
町長には裏がありありな感じなので、ツンな入市の方がたぶんいい人なんだろうけど、物語のメインは二人のあれこれを掘り下げることにはないだろうから、入市と町長の東京時代とか、青年時代とか*1わからないまま話が終わるかも知れないのが残念。二人がこの町に住んでいる理由とか因縁はわかるだろうけど、私が知りたいのはそう言うことじゃないんだよ!←まんまと釣られている。
あー、誰か補完してくれないか。

巻末に読者からの投稿コーナーがあるあたりが、少女誌らしく、そこにつけられた西さんのコメントがまた、これまでのざっくりした切り出し方のコメントを読んできた方からすると、真面目なのか皮肉なのかと戸惑いを感じたりもする。子ども向けなので真面目なのだろうが。

ところで金子さんは少し前までなかよしの読者だったのだが、金子さんがこの手の少女誌の読者層として現役だった時期には、シェアのおおよその部分をちゃおが担っており、なかよしやりぼんはかなりの少数派になっていて、金子さんの交友関係の中にはなかよしを買っている子がいなかったので、自分で買って読むことにしたようだった。その頃に聞いた話では、りぼんというのは、ガチャッとした印象で子どもっぽいちゃおと比較すると、恋愛とかおしゃれとかちょっとお姉さんぽいカラーの雑誌ととらえられていたようだった。
ちなみにそのころには確かりぼんでは神風怪盗ジャンヌとかやってたと思う。なかよしでは東京ミュウミュウとかシュガシュガルーン、その後にはしゅごキャラなどを連載していて、安野モヨコやpeachpitを連れてくるあたり、なんか昔の花ゆめとかLaLa的な独自路線を狙って行こうとしているのかなぁと、端から見て思ったのを覚えている。まったくなかよしはどこへ向かっているのか。

*1:とりあえず町長は41歳だそうだ。