
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2010/09/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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表題作は途中で掲載誌がなくなったのか?書き下ろしが一編ついて完結となっていた。
手品師のような、魔女のような彼女が、あるときは姉となり、あるときは担任になり、またあるときはかかりつけの小児科医として、ある男の子の身近に姿を現す。そして彼の、彼のお母さんの、彼のお父さんの秘めた思いを露わにし、事態を少しだけ動かしていく。
私は書き下ろしの最終話が結構気に入ったかな。こういう話を書くから、志村貴子を読むのがやめられないのかも。
あと、やはり絵に不思議な魅力がある人。つい見入ってしまう。
短編を評価する人もいるようだけど、私は彼女の話のゆるゆるな流れが好きなので、短編より『放浪息子』みたいな長編でじわじわ面白さ感じる方がいいような気がする。