key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

”できない”と”しない”

某菓子製造メーカーの販売職を受験した人から聞いたんだけども、面接試験の際に、素早く両手の指を順番に折り込んでまた開くという動作を繰り返しさせられたのだそうだ。で、その人は上手くできなくて、面接官に笑われてしまったそう。その試験の結果は×。
後日、他の人にその話をしたところ、”指を順に折り込んで開く”という動作ができるかどうかで、身体的な異常を見ることが出来る、という話があると聞かされた。その動作ができない人の脳を調べたときに、ある共通した特徴が見つかって、それが作業能力に影響して云々……と、話していたけど。
要するに、笑われたこととか、他のことが原因で落とされたのではなく、身体的能力で選別された、ということではないかと。
血液型*1や家族構成*2で採用の可否を決めるところも未だにあるようなので、どのくらい信憑性のあることなのかわからないのだけど。
もちろん、こういうことで採用の可否を決めたとは公表しないのだけど、どこからか、こういう話はもれてくるものでもある。


まっすぐな線を引けない人、まっすぐに鋏を入れられない人、というのは見たことがある。定規を当てて印をつけたり、いろいろ工夫をしてみても、なぜか線をひく段になるとずれる。ゆっくり慎重にやっても、わずかに斜めに切れる。
ぱっと見どうでもいいようなことだが、慎重さを求められる仕事で、もし僅かな狂いを調整することができないなら、これはその仕事に向いていないのだろうし、本当は正確な仕事が出来るが、あえてやっていないのであれば、そのいい加減さは嫌われるだろう。きちんとしなければいけない場面と、そうでない場面をきちんと見極めできず、仕事上で、いつか誰かに対していい加減なことをして、不利益を生むかわからないとなれば、そういうひとは採用できないだろう。
”できない”と”しない”の見極めは難しいが、”できない”も”しない”も、会社側としては、採用には慎重にならざるを得ないのかもしれない。
履歴書の写真をまっすぐに切れない、貼れないのが気になるというのは、そう言うことじゃないんだろうか。

そして、こういうことの意味合いというのは、生まれてこの方、まっすぐに線を引いたり、紙を切ったりと言うことに何の苦労も感じたことのない人には、全然わからないことだったりする。
その考えが実は恐い。

*1:例えばB型、AB型を採用しない

*2:片親家庭、一人っ子は性格に問題があるとして避ける