key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

『生徒会長に忠告』

生徒会長に忠告 (1) (ディアプラス・コミックス)

生徒会長に忠告 (1) (ディアプラス・コミックス)

なんとなく思い立って既刊4巻一気に全部よんでみた。門地さんのマンガはもうしばらく読んでいなかったのだけど、いつもわりに形容に困る。
はだか率の高いマンガだと言うことは言っておきたい。表紙の二人がたぶん一冊の半分〜三分の二くらいはベタベタというか、まあ、寄ると触ると絡んでいるので。路地裏とか学校の体育倉庫みたいなところとか、国斉くんの家とかで。そんで1巻からもう二人が出来上がっているんだけど、告白するのは4巻である。その間ずっとじれじれしている。じれじれしながらもやっている。そういう感じ。
ただ、やってるだけの馬鹿みたいな話なのかというとそうではないというか、彼らの周辺にはこころにダークな部分を抱えた人がなんだかたくさんいて、そうお気軽に話は進まないのであった。特に3〜4巻の山城くんと川和くんの話は非常に恐い。あのふたりはどうなってしまうのか(どうでもいいんだけど)心配。ふたりともある意味針が振り切れている。あと、針が振り切れそうなところで踏みとどまった人が二人。
門地さんのマンガは昔読んだときにも思ったのだが、かわいらしい絵であるのに、非常にエロく、しかももの凄く暗い部分がある。読んでて引きそうになるくらい暗い。変わらないなぁと思った。
あと、門地さんの絵は湿度が高いのだと思った。汁気が多いという感じではないのだけど、乾いてもいない。
簡単に話をまとめると、かなり頻繁に男に痴漢される生徒会長・国斉くんを副会長で柔道部の後輩(そう、これはある意味『柔道部物語』でもあるのである。)の知賀くんがガードしているうちに、知賀くんも国斉くんの色香に迷っちゃって、という話。なんか、この二人のいる柔道部を舞台にした別のマンガがあって、それのスピンオフみたいなんだが、たぶんこっちの話の方が長い。主軸になっているマンガに出てきている人達に対する説明があんまりないまま、みんな当たり前のように出てきて話が進んでいくのが、読んでいてちょっとつらかった。もう年だからかも知れないけど、設定も何もなく次々出てくる登場人物の名前がなかなか頭に入っていかないんだよ。そういうところ、おおよそのBLって、ほんとに同人ぽいと思うゆえんである。
や、でもほんとにはだか率の高いマンガなんで、未読の方にはいちおうその辺お含み置きいただきたい。