魚住シリーズの再発

夏の塩―魚住くんシリーズ〈1〉 (クリスタル文庫)

榎田尤利さんの魚住のシリーズが７月１０日にハードカバー二冊で再発されるそうだ。表紙は茶屋町勝呂さんが書き下ろすとのこと。二冊ともに短い書き下ろしもはいると言うことだから、たぶんこれは買い。まあ、文庫も一通りまだ持っているんですけど。
挿絵の人が変更にならなくてよかったなぁ。やっぱり魚住は茶屋町さんじゃないと、と思うので。
そういえば、以前『復刊ドットコム』見ていたら、魚住シリーズのスペシャルブックである『I'm Home』の復刊希望が出ていて、しかも結構票が集まっていたなぁと思い出した。

I’m home―魚住くんシリーズ・メモリアル

↑これ。楽しい本でした。巻頭の『ますみちゃん事件』とかかわいくて好き。当然まだ持ってる。
知らなかったんだけど、須和さんの『サミア』も昨冬に再発されていたらしい。なにか、再発の時期なんだろうか。

私事が忙しくなるのと、出版点数が増えてきたのにつれて、追いかけきれなくなったんだけど、榎田さんてなんというか、「私の書きたかったタッチの文を書いてくれる人」という感じがしていました。ある意味「これがあるなら、もう自分で書かなくていい。ここに理想の形がある」的な。じゃあ、読んで実際やめたか、と言われると、もちろんやめてないですけど。
シリアスもコメディもそつなく綺麗に書かれる方で*1、小説自体の内容には好き嫌いがありそうな気がしますが*2、他人に安心して勧められる作家さんの一人です。

そういえば、魚住のシリーズはBLというよりは、juneだと思う。やっぱり。掲載誌がそうだから、と言うわけではなく、内容的に。

*1:もしかすると、そのそつなさゆえに「面白くない」と判断されるかも知れないですが、そつなく面白い話を書ける方だと思います。

*2:とにかくいろんなジャンル、傾向の話を書かれるので、何を読んだかによって評価が分かれそうな気がします。でもたぶんどこかに必ずあたりがあると思う。