key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

『花非花』

the very best of gut years 1994-1997

the very best of gut years 1994-1997

このアルバムの一曲目に『A flower is not a flower』という大変綺麗な曲が入ってます。このアルバムの中で一番好きな曲かも知れない。
それで、このタイトルがなかなか謎なので、慣用句的な何かなのかと思い、いろいろ調べてみたところ、『長恨歌』などで有名な白居易の『花非花』という詩が元になっているらしいとわかった。『花非花』はいろいろ解釈の分かれるものらしく、「恋愛をテーマにしたものだ」という評もあれば、「人生がテーマ」という評もあった。起句と承句が六字なので、分類は古詩でいいのかな。


花非花、霧非霧。
夜半來、天明去。
來如春夢幾多時。
去似朝雲無覓處。


こんな詩であるようだ。
この曲自体は弦楽器で演奏されているのですが、ずっとバイオリンか何かだと思っていたんだけど、鼓弓であるらしい。
私は坂本龍一の弾くピアノは神経質で堅くて冷たい感じがしてあまり好きじゃないんだけど、この曲なんかを聴くと、やはり音楽の作り手として才能がある人なんだなぁと思ったりします。