key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

典型的なひと

扉の向こう [DVD]これ流しながら掃除してたのですが。
『間抜けなジョニー』という曲が新しいアルバムに入っているのだけど、歌詞を聴いていると、本当に駄目な男典型で、ボーカルの顔がすぐに浮かぶ。
どういう歌かというと、ある男が同棲2年目の彼女から暗に結婚迫られてしどろもどろで誤魔化し誤魔化し、とりあえずなんとかなるだろう、こいつは安パイだろうと他の女と遊びまくっていたら、ある日彼女がいなくなっちゃったよ、という内容。それでとりあえず外をいろいろ探し回るけど、見つからなくて、そのまんまタクシーでぐるぐるあちこち行っちゃったり、ファミレスでぐだぐだしちゃったりして、ほんとにオレ馬鹿でした。という歌である。
この作り話のような駄目駄目を地でいきそうだから怖い。
このDVDはテレビ放映されたものの再編集版で、宮本氏がご飯作る場面とか、石君*1といちゃいちゃしてたりとか、石君怒鳴り散らしたりとか、無精ひげで髪の毛かき回してるとことか、赤羽の町を歩き回るところとか、電車の中で本読んでるところとかがうつってる。
「ゆで卵くらいは出来る」って、あんたは合田@レディ・ジョーカーですか、という感じもするけど、合田の方がまだ生活力ある気がする。だって、たぶん合田はお金持ち逃げされないもの。自分から別れた奥さんに求められもしない慰謝料払う程度には家計管理も出来ているよ。
しかし彼がぎらぎらした目で歌を歌っていたり、怒鳴り散らす一方で、「頑張ろうぜ」と妙に甘く囁いたり(しかも無作為)、石君にいちゃいちゃと甘えていたり、無邪気に笑ったりしているのを見ていると、彼にふらふら引き寄せられる女は絶えないだろうな、と言う気もする。
なんだろう。昔の文学者とか芸術家みたいな風情ですよ。
頭でっかちで、いろいろえらそうな事をしゃべるんだけど、酒ばっかり飲んで、飲んだら喧嘩して、女と遊んで、借金はこしらえるけど、自分では一銭も稼がず、女に貢がせる男。「オレの本が売れないのは社会が悪い。民衆が馬鹿だから」とか言ってのけそうな。そんで、口八丁手八丁で人のいい資産家に出資させるんだけど、受け取った金を酒と博打と女遊びで使い果たしちゃいそうな。そういう「娘を嫁にやりたくない男ランキング 堂々第一位」な匂いがするわけです。本業やるときにはものすごいぎらぎらしていて、実際すごいものも作ってしまったりするから、そう言うのにふらふら引き寄せられる女が次から次へと、と。「あの人にはあたしがいなきゃ」って、典型的なだめんずパターン。そういう匂い。
いや、実際は「売れたい売れたい」言いながら、ヒット曲もあって、デビューから20年やれてるんだから、そこまで駄目ではないですよ。そうなんだけど。

まあ、君はこれからもずっと石君といちゃいちゃしてなさい。と、巻末に収録されていたPVを見て思いました。37の男が、友達の着てる革ジャンの背中につかまりながら歩いてるって、あんたはどっかの女子高生ですか。

*1:ギタリスト。坊主頭。宮本に愛されている。