key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

あるふたり

李陵・山月記 (新潮文庫)
シゲも好きな『山月記』をこの間読み返して、そのついでに原典になった『人虎伝』も見ていたのですが、李徴と袁傪てのも先生とKに負けないくらい変な人たちだな、と、思った。というか、李徴と袁傪てわりに伝統的な密着ぶりなのね。(わかりにくい表現だな。武士道的とでも言えばいいのかな。)
袁傪てどこからどう見てもいいひとで友達も多そうなのに、数年顔も見てなかった李徴のつぶやきを聞いただけで速攻名前思い出すって、「どんなに好きなんだよ」って気がする。『人虎伝』を見ると、李徴は積極的に人食いに走っていたり、半道徳的な行いもやっているので、「そら、虎にもなるさ」と思わなくもないのだが、そんな自分勝手な李徴のことを、袁傪は「あなたのことは兄のように慕っていたので……」なんて言っている。この二人の密着ぶりってなんなんだろ。
あれか。
李徴は一匹狼の不良とか(でも頭はいい)で、袁傪は成績はよくてかわいい顔してるけどひ弱で、クラス内でもあまり目立たず、がさつな一般人に少々からかわれつつ「李徴君かっこいいなぁ」とか陰からつぶやいているタイプなのか?
……なんかしっくりこないので、これとは違うと思うが、とりあえず今更のようにこんな古典的な話に萌を見つけている場合ではないとは思っている。