key of life

BL小説を書いたりしている江渡晴美の日記です。

世知辛い話

 最近、こんな話ばっかりなんだけど、先日聞いた話。
 私の今住んでいる町の町営住宅の家賃滞納者が、そのもの凄い滞納ぶりもあって、近々退去させられるらしいということでした。その家のことは何となく知っているんだけど、子どもはみんななかなか優秀なんだけど(確か4人くらいいる)、生活自体が大変なので、勿論進学は出来ず、給食費も授業料も払えないらしい。で、町内では新年度から、給食費を三ヶ月以上滞納すると、給食の支給をストップするとの事。子どもの一人はまだ学生のはずなので、もしかすると4月そうそうから停止処分にあうのでは、と思っている。
 もちろん子ども自体には問題はない。
 しかしこうなると居場所が確実になくなるだろうな、と。

 正論で言えば、「お金を滞納する方が悪い」のであって、「路頭に迷おうと飢えようと関係ない」となるんだろうけども、手を放すのが自治体であるということが気になる。
 低所得であれば授業料免除とかもあるし、給食費も同様に免除制度がある。奨学金制度もあるし、もちろん生活保護などもあるわけで、住んでいるのが町営であれば、所得によって家賃が決まっているはずで、低所得であればあるようなないような金額のようだ(うちは最初から対象にならないので、いつもあまりよく書類を見ていない。)上の二人はもう働いているはずで、3人目ももう高校を卒業するらしい。それでももし追い出されてしまったら、残った一人はどうするんだろうと言う事を考えると切ない。控除制度などを受けているという話も聞いていないので、もしかすると家計にも問題があるのかも知れないけども。それに払うとなっても、もうもの凄い金額になっているようなので、一気には払えないと思うんだよな。どうするんだろう。
 このあたりのような田舎だと賃貸のアパートなどもほとんどなくて、一戸建て(たいてい農家で、昔から住んでいる家)でなければ町営住宅住まいという感じなんですよ。そんな地域の中で、町営を出されてしまったら、どうなる事かと思う。
 都会では、「都営住宅などの近くに分譲マンションなどを建てない」のは常識だそうですが。←環境が悪いので、売れないと言う事らしい)しかし環境悪かろうが何だろうが、そこに住むより他に仕方がない人って沢山いるんですよ。いやになるけど。
 それと、ど田舎の自治体にしてみれば、税収が減る→人口を増やしたい→住居ぐらいは保障しないと、他の町から(特に若い人が)流入してきてくれない。→採算が取れる地域じゃないから、民間の不動産業は新規に参入してこない。→自治体が住居を用意するより仕方がない、と、言う構図のようなのだった。もちろんここには公共事業の減った地元の建設業者に仕事を落とすという側面もおおいにあるだろうが。
 この話を聞いた時に思い出したのは、国保のことで(保険証を取り上げられてしまうという話)で、「嫌な時代だな」と思いつつ、もう自治体にはその辺をフォローするような力はないのだな、と言う事も感じる。
 非常に個人的なことだし、お金の事なんて知り合いでも聞けないけど、奨学金などは、児童養護施設に入っているような子どもも支給対象になれないらしい。条件がそれくらい厳しくなったようだ。(実際数年前にあった話では、進学する学校が推薦で決まり、奨学金申請したけど不合格、親も資金繰りがつかなくて入学金を払えずに、卒業間際になって就職を探したと言う事がある)
 察するに、収入がそれほど多くもないんだけど、控除対象になるほど少ないというわけではない、と、言う中間層(よりやや下)の人がもしかすると今一番追いつめられやすいのかも知れない。

 まとまりのない話になってしまったなぁ。


 で、K氏(四谷シモーヌさんの政界ものでも有名)は参拝もいいだろうけど、二年か三年くらい、こういう生活を体験してみるのがいいとかちょっと思った。新聞も郵便じゃないと配達されないような地域で是非!